withコロナ&令和時代にアップデート
大人の新・SNSコミュニケーションマナー Vol.1
コロナ禍を経てマスクが日常化し、SNSやオンライン上でのやりとりが増えたことで、人付き合いの形も変化。
大人のSNSでのコミュニケーションマナーを、高橋暁子先生に伺います。
目次
Facebook、Instagram、Twitter・・・どう使う?
義務に感じずに、ストレスのない距離感で楽しんで
50代は、情報リテラシー教育を受けていない世代。SNSの取り入れ方で戸惑うのは当然ですが、本来楽しくコミュニケーションを広げていくためのツールでストレスを抱えては本末転倒です。
大人世代はSNSの捉え方が若者と大きく違い、手紙文化を引きずっているため、真面目な人ほど自分に向けられたものには返事を書かなくてはいけないと思いがちです。さらに、それほど親しくない人とも簡単につながってしまい、やりとりを拒めず、疲れ果ててしまうことも。
そこで提案したいのが、若者のようにアカウントを切り分けること。
複数あると面倒に思うかもしれませんが、逆にひとつのアカウントで全員とつながるほうが難しいのです。
誰しも、仕事関係、学友、ママ友など所属するコミュニティによって見せている顔が違うもの。関係性がこじれないようにアカウントを切り分けておくと、無理なく続けられます。
Q. たくさんアップしている友人のインスタ、いいね!の仕方に困ります
A. SNSは見られるときに見る。いいね!は義務ではありません
相手のSNSのすべてを見て、いいね!をつけようとしていたら、疲れてしまいます。真面目な人ほど、義務感を覚えてしまいがちですが、見ていないからといって相手に興味がないということにはなりません。見たいと思ったときに見て、本当にいいね!と思った内容につける、こういうスタンスでいいのです。
Q. 知人のインスタやストーリー、自分は写りたくないとき、どうする?
A. 今のSNSトレンド“顔隠し”を利用しスマホで顔を隠しましょう
基本的に撮影する側が、顔出しOKか、公開してもいいかと許可を取るのが最低限のマナー。ですが、もし、確認されずに撮影が始まってしまったら、場の空気を壊さないように、「化粧のりが悪くて恥ずかしい」「子供の真似して顔隠しで」などと言って、自分のスマホで顔を隠してはいかがでしょう。
Q. フォローを拒めない相手とのやりとり、どうするのがいい?
A. アカウントを分けてよりストレスのないほうへ誘導を
フォロワーにしたい人の範囲は、人それぞれ。本来、友達申請は、リアルに会ったときに申し出てその場で交換するのが礼儀です。SNS上で唐突に申請が来てしまい、できればそのSNSではつながりたくない場合は、フルオープンにしているSNSを設けてそちらに誘導するとストレスなくつながりを保てます。
Q. インスタ、フェイスブックを見ている前提で会話がすすんでしまい、会話に入れません
A. 正直に見ていないことを伝え、その場で見せてもらうのも手
「ぜんぜん見られてなかったの、ごめんね」と言って、その場でSNSを開いたり、「どの写真?」と言って教えてもらってはいかがでしょうか。大事なのは、相手に興味があることを示すこと。「最近、忙しかったの」など、SNSを見なかった“あるある”な理由を述べ、「直接会って話したかった」と伝えましょう。
教えてくれたのは・・・
高橋暁子先生
成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト。SNSや情報リテラシー教育を専門とし、テレビ、雑誌、新聞、ラジオ等のメディア出演多数。
イラスト/松元まり子 編集・文/坂口みずき
大人のおしゃれ手帖2022年9月号より抜粋
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