【50代の京都旅】日本古来の“香り”の文化をたしなむ「香り博2026」&「鳩居堂」
心穏やかに香りを“聞く”みやびなひと時

2024年にスタートした「香り博」は、京都と銀座にある鳩居堂、松栄堂、日本香堂(香十)の各店舗で、スタンプラリーをはじめ、展示などが用意されるマチイベント。
さまざまなワークショップも開催されるのですが、なかでも即満席になるのが、京都鳩居堂での香道体験。参加した皆さんのほとんどが、初めてトライするとのこと。

香道は、茶道のようにいくつかの流派があり、今回は「志野流(しのりゅう)」の「組香(くみこう)」を体験。簡単にいうと香りを当てるみやびなお遊びです。
ちなみに、方法や数により組香のバリエーションは数百種類あるらしいです。

今回の香席は、「系図香」。4つの香り×4包、計16包のなかからランダムに選んだ4包を炷(た)き、その組み合わせを当てるのです。
不思議な図形は「香の図」。縦の棒を基本に、同じ香りだと横棒でつなげます。全部違う場合は、横棒がない状態になります。香の図の下に書かれているのが、銘です。

先生のお点前(この言い方も茶道と同じですね)の美しい所作に参加者一同で見惚れていると、「出香(しゅっこう)」の声とともに、上座のお客さまに香炉が差し出されました。

次のお客さまに「お先に」と声をかけ、茶道のお茶碗と同様、香炉の正面を手前に回し、そっと香りを聞いていきます。
このとき、絶対に傾けてはいけません! 香炉のなかの灰やアツアツの炭が入っていますから危険です。
香炉を回して、正面を向けて次のお客さまへ。こうして4つの香炉が順に回され、次々に香りを聞いていきます。芳しい香りを静かに吸い込むと、体のなかが清められていくよう。

いい香り……でも……どれがどれと同じとか、正直わからん……! と思いながらも、墨をすり、「記紙」という解答用紙に答えをしたためます。
香の図の下に銘も書き入れ、最後に表に名前(ちなみに名前に「子」がつく場合は省くそうです)を書き入れて提出。最後に、結果が発表されると……なんと参加者のなかで3名も正解者が! 私は1つだけ当たりました。
ゲームのように当たり外れを楽しむというよりは、手のなかに香炉のぬくもりを感じながら微かに薫る上品な香りを聞く、静かなひと時が贅沢だなぁと感じました。
この記事を書いた人




