柳沢小実さんのアジアの器 ~キッチュで可愛い器4選~
『大人のおしゃれ手帖』2024年1月号の誌面にて、「身軽さを手にする生き方の知恵」を教えてくださった柳沢小実さん。
長年のライフワークとしているのが、アジアの雑貨や器を集めることです。
食器棚に並べられた台湾や香港、ベトナムなどで見つけたあまりに可愛い器たちはその”出合い”にもたくさんのエピソードが。
お気に入りの器を披露していただきました。
国をまたぎ、時間とお金、足を使って揃えた雑器たち
無類の台湾好きでも知られるエッセイスト・柳沢小実さん。現在、その興味はアジア全体へ広がっています。年に数回、アジアの各国をまたいで旅し、血眼になって探しているというのが大好きな器類。
「高い旅費をかけて安い器ばかり買って何しているんだろうと思うこともありますが(笑)、どれも今は作られていない一点ものばかり。
写真のニワトリ柄のお碗は、香港やマレーシア、タイなどの食堂で使われているもの。アジア各国に広がったものをいろんな国で掘り出して揃えました」
普段からエスニック料理などを食べる際に使って旅気分に
2023年は3回の旅に出て、2か月間ほどアジア諸国に滞在。
「国が豊かになると昔の雑器は捨てられてしまい、お目当ての器はどんどん見つけにくくなりました。アジア全体に広がった中国制造の豆皿も一回の旅で1~2枚見つけられれば幸運なほどの低打率。
今はリプロダクトも出ていて手には入りますが、実際に使われていた昔のモノのほうがやっぱり可愛い! エスニック料理を食べる際に使うと、旅に来ているような気がします」
餃子などの飲茶のタレを入れるだけでなく、お茶をふるまう際、お茶菓子のドライフルーツをのせるのに使うことも。
絵柄と形、バリエーション豊富に揃った小さな茶器
中国や台湾で大量生産され、いろんな国に出回っていた茶器たち。
「マレーシアなどで埃だらけになりながらデッドストックなどから掘り出しました。貴重品ではなく雑器なので大事にされず、なかなか骨董屋さんなどでは扱われていないんです。同じ柄を見つけたら、会えた!と嬉しくなります」。
ラッキーモチーフなど絵柄に意味があり、サイズ感を揃えて集めているので、見つけた国が違ってもセットにできるのだそう。
ミックスカルチャーが楽しいベトナムの平皿
「これはベトナムのオールドソンベ。ベトナムのモチーフや技法がベースですが、ものによっては中国やフランスっぽかったりと、文化が微妙に混ざっているんです。
こういった雑器は、国や文化が混ざり合ってグラデーションになっている点も、アジアならではだなーと思います」。
教えてくれたのは……
柳沢小実さん
エッセイスト。整理収納アドバイザーの資格も持ち、衣・食・住、旅について新聞や雑誌、WEBサイトなどで執筆。台湾好きで知られ、台湾にまつわる著書多数。近著は『わたしのごほうび時間 大人のゆったり旅』(大和書房)。
Instagram:@tokyo_taipei
撮影/よねくらりょう 文/坂口みずき
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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