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2024年9月6日(金)発売
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50代以降の女性は高血圧に注意!
6つの対策

加藤大也

高血圧

女性は更年期以降になると高血圧になりやすいことをご存知でしょうか?
女性ホルモン「エストロゲン」の減少が主な原因といわれています。
放置すると命に関わる病気を引き起こすこともある高血圧。
その対策法をご紹介します。

更年期以降の女性は高血圧に注意

高血圧とは、診察室で測る血圧の値のうち、上の血圧が140mmHg以上の場合、または下の血圧が90mmHg以上の場合、あるいはこれらの両方を満たす場合に診断されます。
自宅で測る家庭血圧の場合は、診察室よりも低い基準が用いられます。

高血圧には、本態性高血圧と二次性高血圧があります。
日本人の大部分は本態性高血圧で、食塩の過剰摂取や肥満、運動不足、ストレス、遺伝的体質、飲酒などが絡み合って起こります。
二次性高血圧は、副腎や血管の病気などが原因で起こるものをいいます。

女性は更年期以降、高血圧になりやすいといわれています。
主な原因は、更年期以降に女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が減少するため。
エストロゲンの分泌が減少することで、血圧を調整している自律神経の働きが乱れ、血圧が不安定になり変動しやすいと考えられています。
若い頃は低血圧だった女性も、更年期になると高血圧になる可能性があります。

高血圧を放置すると動脈硬化が進み、脳血管疾患や心疾患などの重篤な病気を引き起こすこともあるため、日頃の対策が重要です。

高血圧の対策

高血圧高血圧の予防と治療には健康的な生活習慣が大切です。

塩分をとり過ぎない

食生活では塩分のとり過ぎに注意しましょう。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日の目標量は、成人男性が7.5g未満、成人女性が6.5g未満です。
日本高血圧学会は、高血圧の人の1日の目標量を6g未満としています。

調理では、スパイスや香味野菜、お酢を使うと、塩分を減らしても味にアクセントがつけられます。
和食が好きな人は、味噌汁や煮物などに使う味噌やしょうゆの量を減らして、コクやうま味を有している牛乳を加える「乳和食」もおすすめです。
牛乳は更年期の女性が積極的にとりたいタンパク質やカルシウムも豊富に含まれています。

運動習慣をつくる

高血圧の予防や治療には運動習慣も有効です。
ウォーキングやスロージョギング、ランニングなどの有酸素運動が推奨されています。
日本高血圧学会は、運動は毎日30分以上、または週180分以上が目安としています。
ただし、運動習慣がない人の場合は、急に運動をはじめると体を痛めるリスクがあるため、まずは軽い運動を短めの時間からはじめて、徐々に増やしていくのがおすすめです。

また、肥満も高血圧の原因となるため、肥満の予防や改善のためにも、適度な運動習慣と適正なエネルギー摂取を心がけましょう。

ストレスをコントロールする

強いストレスも高血圧の原因となります。更年期世代の女性は、子どもの独立や親の介護など、環境の変化によるストレスを受けやすい時期です。
ストレスは更年期症状を引き起こす一因でもあります。
自分なりのストレス解消法をいくつか見つけておきましょう。

お酒はたしなむ程度にする

アルコールのとり過ぎも高血圧の原因のひとつ。
日本高血圧学会は、一日の目安として、アルコール自体の量で男性は20~30mL以下、女性は10~20mL以下に控えるよう呼びかけています。
アルコール20~30mLとは、日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎半合、ウィスキー・ブランデーはダブルで1杯、ワインは2杯が目安です。

血圧測定を習慣にする

一般的に、血圧の測定は、病院・クリニックなどで測る診察室血圧と、自宅で測る家庭血圧が用いられます。
高血圧の予防や治療には、家庭血圧を毎日測定して記録することが役立ちます。
血圧の記録は血圧手帳のほか、血圧や体重などを管理できる健康管理アプリもあります。
記録は医療機関の受診時や健康診断などで医師に提出しましょう。

降圧薬による治療をする

生活習慣を改善しても血圧が目標まで下がらない場合、降圧薬による治療が行われます。
降圧薬にはさまざまな種類があり、患者さんの状態に合わせて適切な薬が処方されます。
ほかにかかっている病気や服用している薬がある場合はあらかじめ医師に伝えましょう。

(まとめ)
高血圧は日本人にとって身近な病気です。
日常生活でできる対策をして、健康管理に役立てましょう。


構成・文/大人のおしゃれ手帖編集部 画像協力/PIXTA
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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この記事の監修者

たいや内科クリニック

たいや内科クリニック 院長加藤大也

1997年、藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)卒業後、同大学院医学研究科内分泌・代謝内科学修了。2003年4月から同大学医学部内分泌・代謝内科助手を務める。2010年5月、JA愛知厚生連豊田厚生病院内分泌代謝科病棟部長などを経て2022年5月、たいや内科クリニックを開院。糖尿病専門医・総合内科専門医・甲状腺専門医 藤田医科大学医学部客員講師。医学博士 糖尿病、生活習慣病を中心に、日々診療に取り組む。患者さん目線で分かり易い説明がモットー。

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Website:https://taiya-naika.com

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