フィンランド最古のテキスタイルブランド
「フィンレイソン」を紐解く
フィンランド最古のテキスタイルブランドとして、北欧デザイン好きにはおなじみの「フィンレイソン」。
代表作として知られるのが、象をモチーフにした「エレファンティ」です。
50周年を経て生まれた、新たなデザインに込められた思いとは?
今の時代にふさわしいメッセージを込めた新柄も
北欧フィンランドの洗練された美しいテキスタイルで知られる「フィンレイソン」。
フィンランド最古のテキスタイルブランドとして1820年に創業して以来、これまで200年以上にわたってフィンランドの繊維産業を牽引し、服地から寝装品、ホームテキスタイルまで、質の高い製品によって、心地よい暮らしを提供してきました。
同社が生み出してきたテキスタイルのなかでもとりわけ有名なのが、北欧デザインファンにはおなじみの、象をモチーフにした「エレファンティ」。
これは1969年に、当時学生だったデザイナーのライナ・コス今の時代にふさわしいメッセージを込めた新柄もケラが、フィンレイソンとヘルシンキ芸術デザイン大学が主催したコンペに応募したデザインから生まれたもの。
コンペでは受賞しなかったものの、フィンレイソンがデザインを気に入り、のちに商品化されました。
コスケラによると、デザインのインスピレーションは「昔の家族写真のなかで兄弟が持っていた、手づくりの大きな象のおもちゃから受けた」のだそう。
エレファンティがもつ素朴なあたたかみと愛らしさは、彼女の子ども時代の思い出にルーツがあることがわかります。
今もなお、新鮮な輝きを放つ「エレファンティ」は、2019年に50周年を迎え、フィンランドや日本でも多くのイベントを開催。
記念すべき節目の年を経て、コスケラの胸に浮かんだのは、「新しいことがしたい」という思いでした。
そこでコスケラは、フィンレイソンのアトリエチームと共同で、新たなコンセプトの「エレファンティ」を生み出すことに。
オリジナルの柄ではすべての象が整列しているのに対し、新たなデザイン柄では空に向かって象が高々と鼻を上げていたり、仲間を求めて自由に駆け回ったり……といった遊び心が加わっています。
さまざまな問題を抱える現代社会だからこそ、豊かな自然のなかで生き生きと輝き、支え合っている象の姿が生きる力になるはず――。
そんなメッセージが込められた新たな「エレファンティ」。
オリジナルの柄とともに、これからも国を超えて、多くの人々に愛されるに違いありません。
「エレファンティ」デザイナー
ライナ・コスケラ(Laina Koskela)
1945年フィンランド・セイナヨキ生まれ。ヘルシンキの芸術デザイン大学在学中に、フィンレイソンと大学が共催したコンペで「エレファンティ」を発表する。卒業後はファッションデザイナーとして活躍。現在も版画家として作品の制作をしている。
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