悪く言われても「ありがとう、運気をいただきました!」藤原紀香が語る“アマゾネスみたい”な生き方とは?
矢なんてぐっと引き抜いて、へし折って、前に進んできました

――今日は本作の「スペシャルトークショー」が行われましたが、そこで披露された掛け軸は藤原さんが書かれたということで、文字も立派ですね。
藤原:朝、気持ちを込めて書いてきました。書は習っていますが、あんなに大きな掛け軸には書いたことがなかったので、なかなか緊張しました(笑)。以前、夫が怪我をした後に「人間万事塞翁馬」という言葉を大きめの半紙に書いたのですが、それ以来です。
今回の言葉は、「人生に無駄な時間はない。全ては貴方の物語 byカオリ」でした。お役であるカオリママの格言なのですが、この言葉に、ふむふむとうなずきながら筆を進め、自分も元気になりました!

――あの言葉もそうですが、日頃の藤原さんのインタビューなどを拝見していると、ポジティブな言葉をよく発している印象があります。
藤原:はい、そうですね。年齢を重ねるほど、思い通りにいかないことも多いですよね。若い頃は、勢いや直感で乗り越えられることもありましたが、大人になると、人生は修行なんだと気づかされます。でも、なんだかそれが楽しくて。悩んだり、立ち止まったりする時間すべてが、自分という人間を作ってくれている。そう思うと、それさえ愛おしく感じるようになったんです。すべて自身の物語なんだ、と。
――思い出したのが、かなり昔に読んだ藤原さんのインタビュー記事に、「駆け出しの頃はお金がなくて白米と梅干だけで過ごしていた」という内容があって、それ以来、藤原さんには努力家のイメージを持っています。
藤原:それはネタではなく、リアルな話なのですよ(笑)。本当に、アパートの一階から上がってくる焼肉の香りでお米と梅干しを食べていたことも。関西から上京したときは大変でしたが、いろいろなことを経験できたおかげで、すくすく逞しく育ちました(笑)。
――昔から強くていらっしゃるんですか?
藤原:いえいえ、壁にぶち当たっては気づいてまた走り出し、そしてまた壁にぶち当たって……と、亥年だからでしょうか、七転び八起きみたいな人生でした。
でも、1995年の震災後は常に、生きていることだけで感謝なのだと思えますし、開発途上国の子どもたちとの出会いや、現地で頑張っている日本の方からも多くのことを学び、当たり前のことなどないのだと感じるようになりました。今を生きられていることだけですごいことなのだから、命がある限り、まだまだやらなくてはならないことがある。そう思えるようになったんです。
仕事では、自身が心身ともにエネルギーを注いでいるエンターテインメントの世界で、皆さんにワクワクしていただいたり、幸せな気持ちになっていただける作品を、まだまだ仲間と作り続けたい。そしてライフワークとして、少しでも社会の役に立つことを継続していきたい。そんな思いを胸に、精一杯、命を輝かせていきたいと思っています。
――お仕事やボランティア活動など多くの経験を重ねられて、少しずつ、という感じだったのですね。
藤原:チャレンジにはリスクを伴います。チャリティー活動については、「華やかな世界にいるのにそんなことをして……」とか「売名か?」など、心ない言葉の矢が胸に刺さることもありました。
でも、私の表現したことをちゃんと見てくださっている方は、わかってくださると思いますし、私が伝えたことが光となって、また誰かの心に灯ってくれたなら本望だと思っています。
――藤原さんは、心ない言葉や批判にさらされても、いちいち反論されていなかったように思います。批判に対して行動で示しているところが素敵だと思います。
藤原:ありがとうございます。わかってくださる方がいるだけで十分ですし、そんな攻撃を受けても、経験値も生命力も高いので(笑)、矢なんてぐっと引き抜いて、へし折って、前に進んできました。あ、なんだか、アマゾネスみたいですね(笑)。
反論なんて時間の無駄。人のことを悪く言う事柄にエネルギーを使うより、私は「ありがとう、あなたの運気をいただきました!」と有り難がるタイプなんです。
――タフなアマゾネスの精神、いいですね。日々いろいろなことがあっても、その心の持ち方で乗り越えていきたいです。
藤原:みなさんも職場などで何か言われたりすることがあると思いますが、そんなときは、「また運気をもらったわ、ラッキー」と、感謝しつつ、心に刺さった矢をへし折るつもりでいると、強く楽しく生きられますよ。
構成・文
ライター中山恵子
ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。




