京都の住まいに涼しく暮らすヒントが
【料理家の住まいから学ぶ"涼"を呼ぶしつらえ
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年々暑さが厳しくなっている日本の夏。暮らしぶりが素敵な人は、どのような工夫をして、「涼」をとっているのでしょうか。
猛暑を快適に過ごす知恵と、夏を涼やかに楽しむアイデアをうかがいました。
料理家
庄本彩美さん
『円卓』主宰。京都・西陣のアトリエを拠点に、保存食やお弁当の販売などを行う。不定期で保存食作りのワークショップも。instagram:entaku_ayamii
京町家に学ぶ“涼”を呼ぶしつらえ
光と風を愛でる健やかな夏の習慣
京都の厳しい夏を軽やかに楽しむ庄本彩美さん。
暮らしの拠点となる町家は1階が仕事場、2階が居住スペースで、五感で涼を感じる知恵が息づいています。
「季節の香りを感じたいから、夏でも朝の換気は欠かしません」。
南北に風が抜ける造りと、窓の外に広がるクスノキがこの家を選んだ決め手。窓辺のベンチで葉音を聴き、天窓の障子や京簾すだれがもたらすやわらかな光の中に身を置くと、目からも涼が広がります。
住まいと同様、肌に触れるものも風通しの良さを大切に。衣類は綿や麻、寝具には肌に張り付かない韓国のイブルを。汗をかいたら服を丸ごと着替え、素肌をリセットするのも庄本さんが大切にしている夏の習慣です。
体の中からも心地よく涼を取り入れます。祖母の家で採れた梅で仕込んだ梅干しや梅酢は、夏バテ対策の必需品。
夏野菜たっぷりのおかずやおにぎりで無理なく栄養を摂り、庭のドクダミでつくる虫刺され用の薬など、自然の恵みも味方につける。
そんな丁寧で健やかな〝手仕事〟のある暮らしが、夏の暑さを心地よい季節へと変えてくれます。

京町家ならではの光の陰影が、心を落ち着かせてくれます。

庭の緑からも涼やかさを享受する

大きな窓からのぞく、庭の新緑が涼を運び、また、外を眺める一瞬の余白が日々の創作を支えます。
蚊や虫の対策も体にやさしいもので

どこか懐かしい香りと共に日々の健やかさを守る。そんな昔ながらの知恵を大切にしています。

身近な植物の力を借りて、夏の肌を整えます。
街と涼を分かち合う打ち水の習慣

通りに面したアトリエの入口に打ち水をして、道行く人にも涼のお裾分けを。
気化熱で下がる温度とともに、街の空気もしっとりと清らかに整える、大切な習慣です。

吸水速乾に優れ、ハンカチや家事中の手拭きとして活躍。
彩り豊かな旬を味わう食卓と自家製保存食

彩り豊かな季節の皿が、厳しい暑さを乗り切る心強い味方です。

塩のみで仕上げた白梅は、鮮烈な塩気が夏の体に響きます。
photograph:Shoko Hara text:Azusa Shimokawa
大人のおしゃれ手帖2026年7月号より抜粋
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