ユースケ・サンタマリアさん×水野美紀さんが『踊る大捜査線』を語る「完全に尻に敷かれているよね」
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出会いは偶然。でもそこから、予想だにしなかった長い長い物語と友情が生まれることも―。
テレビドラマ放送から約30年の時を経て新作映画が誕生した『踊る大捜査線』。スタート時から出演し、作品のなかで家族になったおふたりが今回のゲスト。
幸福な縁で結ばれた大人の実感を語ります。
僕らの時代は続いていく
どんなときも場を和ませる最高のムードメーカー
水野美紀さん(以下、水野) ユースケさん、お久しぶり。元気、してましたか?
ユースケ・サンタマリアさん(以下、ユースケ) 元気だったよ。美紀ちゃんも、そうでしょ?……あ、すみませんね。僕たち、かなり久しぶりなもので。
水野 ご一緒させていただいたけど、今回、作品のなかでは会わないんですよね。
ユースケ 『踊る大捜査線』は、主人公の青島俊作を含め、私生活を見せないのがお約束なので。でも、スピンオフ作品で僕が彼女にプロポーズして、結婚して、子どもが誕生して、その子が成長して……。
水野 その間にいろんなことがあった〝匂わせ〟は、あちこちにあります。
ユースケ 僕はたぶん、完全に尻に敷かれてるよね。役の年齢と実年齢が同じ時間軸で過ぎている作品って、なかなかない。
水野 そうですね。ユースケさん演じる真下正義も私の雪乃も同じだけ歳をとっていて、その役を今回、いまの自分を重ねながら演じられるなんて!撮影に入る前、過去のテレビシリーズをザッと見直したんですけど、自分の演技があまりに未熟で、ひっくり返りそうになりました(笑)。
ユースケ すごいね、それ!
水野 ユースケさんはドラマ初出演だったんですよね? それで最初からキャラクターがあんなにできあがってるって、すごい。
ユースケ ってか、あれしかできないの!引出しが1個しかないんだから(笑)。でも、まわりがものすごく応援してくれたのを覚えてる。やるたびに褒めてくれたりして。
水野 ムードメーカーでしたよね。現場で皆を和ませてたし、宣伝や舞台挨拶でも。
ユースケ そこはがんばりました。ふざけたことを言って笑わせる役割だと思って。
水野 ほんと、懐かしい。俳優は基本、孤独な仕事なので、こうして長く仲間と呼べる存在がいることが、すごく嬉しいです。
ユースケ 僕も、シリーズは『FINAL』(2012年公開『踊る大捜査線THE FINAL 新たなる希望』)で完全に終わったと思ってた。でも、ずっとお芝居を続けていれば、こういうこともあるんだね。
タフで賢く、おもしろい。昔もいまも頼もしいね
水野 ユースケさんは若い頃からまわりにすごく気を遣ってて、ギリギリのラインで自分を保ってるんだろうなと感じてました。
ユースケ 単純に、忙しすぎてついていけてないときもあったんだよね。でも、ちょうど後厄あたりで「もう、どうでもいいわ!」みたいに思える瞬間が訪れて、それからいろんなことがらくちんになってきた。ほら、悪いように考えたら、いくらでも考えられるじゃない。「もうこんな歳だし」とか「役の幅、どんどん狭まってく」とか。
水野 そうですね。
ユースケ でも、それじゃつまらんなと。いまはいいほうに目を向けるようになって、すべてを納得した状態で取り組める……自分のなかに、そんな余白が生まれた感じ。
水野 うんうん。私は体力は昔からあるので、変わったのは、やっぱりメンタルかな。結婚して出産して母親という別の軸ができて、舞台のプロデュースとかいろんな活動をするようになって、人間関係が広がったのは大きい。一方で限界を知って自分との付き合い方がわかってきたこともあって、「私、なにをしても生きていけそう」って。50代になって、ますます自由になった感覚です。
ユースケ 頼もしいよね。バラエティでも、百戦錬磨の人たち相手にちゃんとおもしろいことが言えて、真面目な話もできて。
水野 あとは、やっぱり経験から見えてくる部分もあるから、現場でうまくいっていなさそうなところに手を差し伸べるとかね。余計なお世話にならない程度に。
ユースケ そうそう。これまで先輩に助けてもらってきたし。でも、最近は難しいよ。舞台挨拶で絶対わかるような嘘とか言うと、若手、みんな真面目だから「そうなんですか⁉」って。ああ、もう俺の時代じゃねぇんだなぁ。
水野 アハハハ! でも、その傾向は昔からなので、ぜんぜん大丈夫ですよ(笑)。
〔 映画 〕
『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』
N.E.W.=「NEXT.EVOLUTION.WORLD.」。いまも走り続ける男・青島俊作の現在地は? テレビシリーズを皮切りに、6本のスペシャルドラマと8作の映画で日本のエンタメに革命をもたらしたレジェンド作が、ついに再始動。
「キャストもスタッフも、初期からのメンバーが大勢集結。本当に、夢みたいな現場でした」とユースケさん。
脚本:君塚良一 監督:本広克行
プロデュース:亀山千広 音楽:松本晃彦
出演:織田裕二 趣里 白洲迅 佐々木蔵之介 増田貴久 野呂佳代
玉井詩織(ももいろクローバーZ) 藤吉夏鈴(櫻坂46) 齊藤なぎさ・佐藤二朗
ユースケ・サンタマリア 真矢ミキ 水野美紀 甲本雅裕 寺島進 伊藤淳史
滝藤賢一 松重豊 松下洸平・斉藤暁 小野武彦 北村総一朗
全国公開中
©2026フジテレビジョン BSフジ ビー・エー・シー
俳優
ユースケ・サンタマリアさん
1971年生まれ。最近の出演作に映画『黒牢城』『君のクイズ』、ドラマ『S とX』『犯罪者』など。放送中のレギュラー番組『ナゼそこ?+』(テレビ東京系列)でMCを務める。
俳優
水野美紀さん
10代で芸能界に入り、映像、舞台に出演。トーク番組でも人気を博す。最近の出演作にドラマ『告白―25年目の秘密―』など。9月30日より舞台『ナイボー!』に出演。
photograph: Chihaya Kaminokawa styling: Hiroki Yokota[MASAKA]( ユースケさん), Yuko Yamashita( 水野さん) hair & make-up: Maki Ikeda( ユースケさん), Shinichi Omoshita[FACCIA]( 水野さん) text: Michiko Otani
大人のおしゃれ手帖2026年10月号より抜粋
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