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2024年2月・3月合併号

2024年1月6日(土)発売
特別価格:1480円(税込)
表紙の人:吉田羊さん

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【特別対談】田中哲司さん × 窪田正孝さん
「まずは丸裸になってみようか!」
俳優として、人間として世代を超えて共振し、ともに目指すものとは?

【特別対談】田中哲司さん × 窪田正孝さん 俳優として、人間として世代を超えて共振し、ともに目指すものとは?

10年の時を経て舞台で初共演する俳優お二方。
意欲的な新作に向き合いながら、俳優として、人間として世代を超えて共振し、ともに目指すものとは?


窪田正孝さん(以下、窪田) ドラマで共演(『ST 警視庁科学特捜班』2013〜15年にドラマ・映画化)させていただいてから、何年になるんだろう……もしかしたら10年とか? でも、哲司さんとは久しぶり感があんまりないんですよね。

田中哲司さん(以下、田中) あの時の窪田くんはアクションが主体の役で、あまり話せなかったけどとにかく身体能力がすごかった。なんてポテンシャルが高いんだ!と強烈な印象でした。共演すると、すぐにわかりますからね。「この人ヤバい、キレッキレだわ」って。

窪田 喧嘩とか時代劇とか、体を動かすことが多かったんです。ホコリと血糊まみれで、口の中はいつもイチゴ味(笑)。あの作品は主演の(藤原)竜也さんの声かけでみんなで飲みに行ったりカラオケに行ったりと、先輩、後輩も壁なく自由な現場だったんですが、そのなかでも哲司さんはとくにフラットな方。周りに圧をかけない、大人の男という印象でした。

田中 僕は普段からみんなと飲みに行くほうだけど、あそこまでフランクになれることはそうそうないよね。だからここ3年は、コロナの影響でみんなに会う機会が減って、やっぱり寂しさを感じていました。

窪田 そうですね。でも、あの立ち止まる期間を経て、仕事や私生活に対して自分が感じていたことに正直になれた人もいたと思うし、僕自身にとっても必要な時間だったんじゃないかと、今は思えます。あらためて感じたのは、俳優の仕事には不思議な魅力があるんだなということ。近づきすぎたり続きすぎたりすると、自分の中で破壊衝動のようなものが起きたりもするんですが、少し離れてみると、やっぱりやりたいな、戻りたいなと思ったりして……。

—危険な挑戦にも、胸を張って。まずは僕らが手本を示さなきゃ

田中 日々、連続して作品に入っていると、どうしても精神も肉体もすり切れてくるよね。でもしばらく時間を置くと「ああ、またすり切れたいなぁ」なんて思ったりする。だから、こういうチャレンジしかない舞台にも挑みたくなるんです(笑)。エヴァンゲリオンといえば、それまでのアニメーションやヒーロー像をガラッと変えた作品ですからね。これは敷居が高いぞ、と。

窪田 タイトルには「ビヨンド」(=超越する)とついていますが、オリジナルのアニメーション作品の世界を超えるというよりは、そのひとつの並行世界を演劇で見せるという感じ、かなぁ。あの映像美に匹敵するものを、体で表現するという……。もちろん最先端の技術は素晴らしいと思うけれど、演じる僕らはあくまで人間で、人間を体現しなくてはならない。アナログが逆にデジタルの領域を侵す、そんな挑戦ができたらいいなと思っています。

田中 SFだし、大まかにいうとロボットものなのでそれを人間の体で真剣にやるのが、面白くて挑みがいがあるよね。

窪田 ええ。さらに、既存の作品を舞台化するのではなく、自分たちで作る今作をオリジナルにすると。そういう危険な冒険に飛び込んでしまいたくなるのは、やっぱりこの職業の呪いなのかな(笑)。

田中 そうだね。だからもう、さらけ出すしかない。無様なところも何もかも。特に今回は舞台が初めてだという若い共演者がふたりもいるから、僕らが手本を見せなきゃ。人目を気にして気取ったり、格好つけたりしていないで、それこそ声が枯れるまで大声出して。年長者としては「こんな歳になってもあがいているんだ」というところを、胸を張って見せていきたい。

窪田 「まずは丸裸になってみようか!」って(笑)。哲司さんに比べれば僕はぜんぜん舞台経験が少ないですが、それでも蜷川幸雄さんや唐十郎さんとご一緒したことが、今にすごくつながっている気がするんです。だから、みんなでこの作品に挑戦する成果も、今すぐには出ないかもしれないけど時間が経ってその価値に世の中や時代が追いつき、気づいてくれるかもしれない……そんな巡り合わせにも期待しているんです。

〔 舞台 〕 THEATER MILANO-Za こけら落とし公演 COCOON PRODUCTION 2023 『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』

〔 舞台 〕
THEATER MILANO-Za
こけら落とし公演 COCOON PRODUCTION 2023
『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』

壊滅的な状況になった地球で、ある真実を知る渡守ソウシは贖罪と再生のため、世界の秘密を解き放つ——。まったく新しい視点と表現で紡がれる新たな「エヴァンゲリオン」の物語を、東京・歌舞伎町にオープンする新劇場で。ベルギー出身の世界的振付家シェルカウイの演出に、注目のキャストが総力で挑む。

原案・構成・演出・振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ
舞台版構成台本:ノゾエ征爾 上演脚本:渡部亮平
出演:窪田正孝 石橋静河 板垣瑞生 永田崇人 
坂ノ上茜 村田寛奈 宮下今日子 田中哲司ほか
※ 6月~長野、大阪公演あり


俳優・田中哲司
90年代より舞台出演を重ね、『RED』で紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞するなど高い評価を受ける。人気を博したドラマ『緊急取調室』の劇場版『緊急取調室 THE FINAL』が6月16日に公開。

俳優・窪田正孝
2006年に俳優デビュー。2022年公開の映画『ある男』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞ほか数々の映画賞に輝く。舞台出演作に『唐版 滝の白糸』『唐版 風の又三郎』など。


撮影/徳永 彩[KIKI.inc] スタイリング/菊池 陽之介(窪田さん) ヘアメイク/菅谷征起[GÁRA](窪田さん) 文/大谷道子

大人のおしゃれ手帖2022年6月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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