更年期世代はここを見るべし!
50代の健康診断、活用法
せっかく健康診断を受けているにもかかわらず、結果をよく見ないままほったらかしにしていませんか?
50代女性が特に気を付けたい項目や数値の見方を女性外来の医師、宮沢あゆみ先生に伺いました。
教えてくれたのは…
あゆみクリニック 院長
宮沢あゆみ先生
早稲田大学第一文学部卒業後、TBSの報道記者として活躍。のちに東海大学医学部に学士編入学し、医師に転身。勤務医を経て完全予約制の女性専門クリニックを開業。更年期障害などに悩む女性の心や体のサポートをしている。
「血圧」「コレステロール」「骨密度」は必ずチェック
可能な限り毎年受診しておきたい健康診断。
更年期世代が健やかに過ごすためにも、健康診断の結果にしっかり向き合うことが大事です。
宮沢先生によると、「婦人科系以外にも、更年期世代が特に確認しておきたい3つの項目がある」そう。
「卵巣から分泌される女性ホルモン『エストロゲン』は、女性の体を若々しく保ち、多くの疾患から守ってくれる、言わば『守護神』です。
エストロゲンの分泌量が減少すると、さまざまな形で体の不調が現れます。
特に顕著なのが『血圧』『コレステロール』『骨密度』の変化です。
エストロゲンは、50歳でピーク時の5分の1程度に。
その影響で血管の柔軟性が低下し、血圧が上がりやすくなります。
これまで血圧は低めと認識していた人も、更年期を境に高血圧と指摘される可能性が出てきます。
血圧に加え、血液中のコレステロールも上昇しやすくなると血管の弾力性が失われ、動脈硬化になる可能性も増。
動脈硬化になり血管径が狭くなると血液が流れにくく、血管が詰まりやすくなることから、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった心臓血管系疾患のリスクも高まります」
健康診断をただ受けていればいい、という時期は過ぎたと心得て!
エストロゲンは骨の健康維持にも重要な役割を担っています。
「エストロゲンが減少すると、骨の強度が低下してスカスカの状態に。その結果、わずかな衝撃でも骨折してしまう『骨粗しょう症』になりやすいのです。
特に脚の付け根を骨折すると歩けなくなり、閉経後の女性の生活の質を左右する深刻な問題となりかねないので、骨密度は要チェック項目といえます」
「50代以降は健康診断をただ受けていればいい、という時期は過ぎたと心得て!」と宮沢先生。
「心身のトラブルが噴出する年代です。ちょっとした不調でも一筋縄ではいかないことも。
何か気になることがあれば、健康診断を待たずにかかりつけ医や専門医に相談し、できるだけ早めの対処ができるように心がけておきましょう」
更年期世代の不調は、 更年期外来で相談するのも◎
ほてり、発汗、動悸、倦怠感、不眠、肩こりなど、更年期の症状の現れ方は百人百様。
内科や整形外科、心療内科などを受診する人も多くいますが、宮沢先生は「そろそろ更年期かな?と不安に思ったら、遠慮なく更年期の専門外来を受診してほしい」と話します。
「一般の婦人科でも対応しているところはありますが、更年期の専門外来を標榜しているところだとより安心です。ひとりで悩まず、気軽に相談をしてほしいと思います」
撮影/古家佑実[SORANE] 文/阿部菜美子
※大人のおしゃれ手帖2023年7月号から抜粋
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