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「和食」の歴史、多様性、本質に迫る!
おすすめ展覧会
一汁三菜という食の形や自然を尊重する精神が高い評価を受け、無形文化遺産に登録された「和食」。その歴史、多様性、本質に迫ります。
宮中に仏料理を初めて持ち込んだ
“天皇の料理番”の豪華おもてなしメニュー12品
和食の歴史や食材の多様性をさまざまな切り口から紹介する特別展「和食展」。
写真は、1887(明治20)年5月13日、明治天皇と昭憲皇太后がドイツからの賓客をもてなした際の午餐会メニューを再現したもので、ここには伊藤博文らも同席していたといいます。
文明開花の中、宮中晩餐会でフランス料理が正式に採用されたのは、「天皇の料理番」として知られる秋山徳蔵元宮内省主厨長の功績。
自身の在職以前のものまで含め、宮中料理や王室関連レシピなどを記録・保管していたことから再現できた模型です。
本展ではこの他にも、野菜の多くは実は外国原産だとか、卑弥呼や家康といった歴史上の偉人が何を食べていたかなど、興味深い展示が並びます。
また、もう一つ注目していただきたいのが「発酵」のコーナー。
発酵食品は微生物の力によって食品の保ちを良くしたり、栄養価を高めたりしたものですが、今回は「日本酒・しょうゆ・みそ」を中心に、どのような微生物が働き、どんなプロセスを経てできるのかなども解説。
吟醸酒の醸造に使われる、高度に精白した酒米や和食の発酵食品の基盤ともいえる麹の世界など、めったに見られないものまでご覧いただけます。
和食を語ることは日本の自然や生物の多様性を語ること。
日本列島の自然の多様性と日本人の 工夫を、科学的な視点から解説します。
身近なようで意外と知らない和食の魅力に迫ります。
トップ掲載写真:1887年5月13日の明治天皇の午餐会の再現 明治記念館蔵
教えてくれたのは・・・
国立科学博物館 植物研究部長
細矢 剛さん
筑波大学大学院修了後、民間の製薬会社研究員を経て現職。専門は菌類、特にビョウタケ目という小型のきのこを形成する子嚢菌類とカビの生物学。
特別展 「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」
場所: 国立科学博物館
開催 : 開催中〜2024年2月25(日)
開館 : 9:00~17:00(入館は16:30まで)
閉館 : 年末年始(12月28日〜1月1日)、月曜日(12月25日、1月8日、2月12日、19日を除く)、1月9日(火)、2月13日(火)
TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
こちらの展覧会にも注目!
『奈良美智: The Beginning Place ここから』
国際的に活躍する青森出身の美術家・奈良美智。創作の転機となった東日本大震災以後、自分史に関わる土地を旅したり、旧作を新たな眼差しで捉え直す試みも。過去との出会いを通じて自分の時間軸に一本の幹を見つけようとしている奈良の“感性の起源”を探る。
開催中〜2024年2月25日(日)
青森県立美術館
https://www.aomori-museum.jptext
『倉俣史朗のデザイン —— 記憶のなかの小宇宙』
今もなお世界から高い評価を受け、多くの影響を与え続けるデザイナー・倉俣史朗。東京では20数年ぶりの個展となる本展。アクリル、ガラス、建築用金属を用いた家具、インテリアなど初期から晩年までの作品に加え、制作の背景となった夢日記やスケッチも紹介。
開催中〜2024年1月28日(日)
世田谷美術館
https://www.setagayaartmuseum.or.jp
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