【50代のおりもの】量・色・においの変化は更年期のサイン?東洋医学で分かる原因とタイプ別食事・生活ケア
水っぽい、ネバネバ、においが気になる……その意外な原因とは?

サラサラと水っぽい透明な(または白っぽい)おりものが多い場合は、「脾虚(ひきょ)」の可能性があります。脾虚とは、脾の働きが著しく低下しているために水分代謝が悪くなっている状態。疲れやすい、食欲があまりない、軟便になりやすい、むくみやすい、体が重いなどの傾向も見られることが多いです。脾虚を招くおもな原因は、冷たい飲みものや食べもののとり過ぎ、生ものや生野菜の食べ過ぎ、過労、思い悩み過ぎなど。いずれも胃腸に大きな負担をかける行為なので、まずはこれらを見直してみるといいでしょう。おなかを冷やさない服装を心がけ、エネルギー不足にもなりがちなので休日はしっかりと体を休めることも大切です。食事面では、胃腸に負担をかけないように腹八分目を意識してよく噛んで食べ、お米、いも類、かぼちゃ、キャベツなどの脾を温めて補う食材をよくとるといいでしょう。
透明で水っぽいおりものが多く、さらに下半身が冷える、頻尿になりやすい、夜中にトイレで起きることが増えたなどの傾向が見られる場合は「腎陽虚(じんようきょ)」の状態と考えられます。腎は全身の潤いのもとを蓄えるほか、全身の熱源を蓄える場所でもあります。腎陽虚とは、その腎の熱源が不足している状態。腎は腰にあるため特に腰まわりが冷えて余分な水分がたまりやすくなり、おりものが増えてしまうのです。対策としては、夏場であっても足腰を冷やさないようにすることが第一。薄手の腹巻を着用したり、足首を覆う靴下を履いたりして下半身を冷やさないようにしましょう。毎日のお風呂もシャワーだけですませずに、ぬるめのお湯にゆっくりとつかって骨盤まわりの血行促進を。食事面では冷たい飲食物や生ものは控えめにし、できるだけ加熱調理したものをとるように心がけて。腎をサポートして体の熱源を補うくるみ、にら、エビ、羊肉、シナモンなどをよくとるといいでしょう。
黄色っぽくて粘り気があり、普段よりもにおいが強く感じられるおりものが出る場合、「湿熱下注(しつねつげちゅう)」と呼ばれる状態と見ることができます。「湿熱」とは体内の余分な熱と水分が結びついてドロドロ状になっているもののことで、この湿熱が骨盤まわりにたまってしまうことを湿熱下注と呼びます。
湿熱下注は梅雨から夏にかけての高温多湿な気候の影響を受けて起こる場合が多く、まさに今の時期に起こりやすい状態。そのほか、脂っこいもの・甘いもの・辛いものの食べ過ぎ、アルコールのとり過ぎ、ストレス過剰なども湿熱下注の原因に。デリケートゾーンのかゆみや熱感、ヒリヒリした刺激、尿の色が濃い、口の中がねばつく、体が重だるいなどの不調もよく現れます。
対策としてはまず、体内にこもった熱と水分を外に逃がしやすくするために通気性のいい素材の服を選ぶといいでしょう。特に下着はシルクやコットンなどの天然素材のものを選び、ボトムスは体を締めつけるタイトなものを避けて風通しのいいゆったりとしたデザインのものがおすすめ。デリケートゾーンは専用のソープで優しく洗って清潔を保ちつつ、洗いすぎないように注意してください。食事面では前述の原因となる食材をできるだけ控えるとともに、セロリ、白菜、ズッキーニ、きゅうり、緑茶、はと麦などの体内の余分な熱と水分をとり除く食材をよくとるようにすると、不調をやわらげる助けとなります。
おりものの状態は日々変化しやすいもの。変化があったからといっても一喜一憂しすぎずに、あくまでも体調管理のバロメーターとしてとらえてみてください。ただし、食事や生活習慣を見直しても気になる状態が続く場合は、婦人科を受診してみるといいでしょう。
画像素材/PIXTA
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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