【季節の東洋医学】酷暑を乗り切る50代の『秋収』習慣。夕暮れどきの内向き養生で心身を整える
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夕方5分で自律神経を整える。心身をゆるめる「夕暮れ養生」3選

昔の人は、立秋以降の暑さを「残暑」と呼びました。この暑さは過ぎ去った夏が残していった暑さであり、ここからは秋がはじまると先人は感じていたわけです。しかし現代は、昔とは比べものにならないほどの深刻な暑さ。この酷暑のなかで秋の「収束」に切り替えることは、なかなか難しいものでしょう。
そこで体を「収束」モードに切り替えるために、立秋からは夕暮れどきの養生を意識してみてください。
1年のうちでは秋が「収束」の季節ですが、1日のうちでは夕方が「収束」の時間。ちょうどこの時期は、夕方に足元を見下ろすと影が少し伸びていて、秋の気配をかすかに感じることもできます。そんな夕暮れどきに、次の東洋医学の習慣をプラスしてみてください。
◉丹田(たんでん)呼吸
東洋医学では、秋は肺の働きが活発になると考えられています。肺の主な働きのひとつに「粛降(しゅくこう)」がありますが、これは呼吸の吸気(吸う息)の力によってエネルギーを体の奥へと引き降ろす作用で、「収束」の力となるものです。この呼吸の粛降の力を使って、体を「収束」モードへと導いていきましょう。
夕暮れどきの仕事や家事が一段落ついたときなどに、リラックスした状態で口からふうっと息を吐き出しましょう。息を吐ききったら、鼻からゆっくりと息を吸い込みます。このとき、吸い込んだ空気が胸からみぞおち、そしておへその下の「丹田(たんでん)」までまっすぐ降りていくのを意識します。横隔膜が下がり、おなかの底に力が満ちてくるのを感じたら、2~3秒ほど息を止めてキープ。この数秒間で、おなかの底に下ろした力がしっかりと定着します。その後、口からゆっくりと息を吐き出していきましょう。以上を5回繰り返します。
◉ブラッシング
日中の活動によって体内の血流やエネルギーは、頭部に集まりやすくなります。このまま夜を迎えると、脳が興奮状態からなかなか抜け出せなくなることも。夕暮れどきになったらブラッシングで頭部にたまった血流やエネルギーを下へと降ろし、心身の「収束」を促しましょう。特に仕事や家事の疲れ、イライラ、のぼせ、だるさなどを感じるときにおすすめです。
木製や天然毛のブラシで、額の生え際からつむじを通って後頭部へ数回、耳の上の側頭部から耳の後ろを通って首のつけ根へ数回、ゆっくりとブラッシングを行いましょう。このとき、呼吸に合わせて息を吐きながらブラッシングをするとより効果的です。最後、ブラシが首のつけ根に到達したら、そこで少しだけ圧をかけてからブラシをスッと離しましょう。首のつけ根には重要なツボが集まっているので、軽く刺激を与えることで血流やエネルギーのめぐりがよくなります。以上を、頭部の緊張感がやわらぐまで数分間繰り返してください。
◉「湧泉(ゆうせん)」のツボ押し
夕方の仕事終わりなどに椅子に座ってくつろぎながら、足裏にある「湧泉(ゆうせん)」のツボを押しましょう。体の一番下にあるこのツボを刺激することで、頭部や上半身に昇っていたエネルギーを引き下ろして「収束」させる助けとなります。
足の指をギュッと曲げたときに一番へこんでいる場所が湧泉のツボです。そこに両手の親指を重ねて置き、息を細く長く吐きながらイタ気持ちいいと感じる力加減で3~5秒ほど押しましょう。その後、息を吸いながらゆっくりと親指の力を抜きます。以上を左右の足それぞれ5回ずつ繰り返して。日中の活動によってそわそわとした気分が、湧泉のツボ押しによって落ち着いてくるでしょう。
空を見上げれば、燃えるようなオレンジ色だった夏の夕焼けが、いつしか透き通った紫色のグラデーションに。秋色の夕空を眺めながら、ゆったりと心身のベクトルを内向きに切り替えてみてください。
画像素材/PIXTA
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
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