うねり・パサつきに悩む50代へ。東洋医学で髪と私をいたわる「腎」養生
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ハリ・コシ・ツヤがなくなる、パサつく、うねる……なかなか思い通りに行かない、50代の髪。それでもやっぱり自分の髪を愛していきたいものですね。そもそも髪の美しさや魅力とはどこからくるものなのか、東洋医学の視点を中心に探ってみましょう。自分の髪をもっと好きになれて、ヘアケアやヘアアレンジが楽しくなる考え方や養生法もあわせてご紹介します。
目次
髪を整えると心が落ち着くのはなぜ?太古の記憶と「髪の神秘」
「顔の額縁」と言われる髪。でもあらためて考えると、なぜ髪は頭にだけ生えているのでしょう?
馬やライオンにもたてがみはありますが、頭部だけじゃなく全身も毛に覆われていますよね。体毛がほとんどなく、頭部にのみ毛が生えているのは人間だけなのだそうです。なぜなのでしょうか。
髪の起源をたどってみると、約2億年前の初期の哺乳類にまばらに生えていた体毛がそのはじまりだったと言われています。当時の哺乳類はネズミやモグラに似た小さな生物で、地上の支配者だった恐竜の目を逃れるために夜間にひっそりと活動していました。そのために体毛は、暗闇の中で活動するためのセンサー(感覚器)のような役割を果たしていたと考えられています。現代の犬や猫などのひげのようなものですね。
その後の進化で、哺乳類は体を保温するために全身を体毛で覆うようになり、やがて人類の祖先が二足歩行になると頭部に強い太陽光を浴びるようになります。また、両手が使えるようになり、道具を用いるようになったことから脳が高度に発達していきました。そのため、脳を紫外線と熱から守るために頭頂部だけに体毛が残ったと考えられています。
もともとはセンサーの役割をになっていた体毛が、脳を守るために頭部だけに残ったもの、それが髪の毛。ゆえに古代(縄文〜平安時代)の人々は髪に特別な力を感じていたのか、日本では古くから髪を神聖視する風習がありました。例えば、髪を結うことには神聖な儀式の意味があったと言います。現代でも力士の髷(まげ)は神聖なものとされていますね。また、髪をとかすことにはけがれを払う清めの意味があり、髪をとかすくしは、魔除けの力がある神聖な道具だとされていたそうです。ちなみに、くしの語源は「奇しくも(くしくも)」などの言葉にもある「奇し(くし)」と言われており、不思議なもの、神秘的なものという意味があるのだとか。この語源からも、くしで髪をとかすことに呪術的な意味が込められていたことがわかります。
現代を生きる私たちがヘアケアをすることでこころが癒されたり、ヘアアレンジをすることで気分を高めることができたりするのは、髪がもともとは感覚器であり、人間の脳が高度に発達した「知性の証」であり、かつては神聖視されていたという太古からの記憶が、無意識の奥底に刻まれているからなのかもしれません。
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
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