松之助オーナー・平野顕子さんの N.Y.からおすそ分け vol.9
街中ハロウィン一色!
10月から年末にかけて、ハロウィン、感謝祭、Xmas、そしてニューイヤーズイブと行事が目白押し! ”華やかな季節到来です。
まずはハロウィン♪
9月末から10月にかけて、少しずつスーパーやデパート、住宅街がハロウィン仕様のデコレーションで賑やかになっていきます。
街を歩いているだけでも十分にハロウィンムードを満喫でき、楽しい気分に。
ハロウィンの起源はイングランドやアイルランドで行われていた悪霊退治に行われた「万聖節」前夜をお祝いするイベントでした。
16世紀にはトリック・オア・トリート、仮装する習慣が始まっています。
アメリカには移民によって持ち込まれ、1920年代に定着しました。
現在ではハロウィン商戦はクリスマス商戦に次ぎ2番目に規模が大きいそうです。
この時期、街や家の前に飾られているのを良く見かけるオレンジ色のかぼちゃのお化け、ジャック・オー・ランタン。
19世紀のアイルランドで魔除の意味で始まったと言われています。
もともとはカブを彫っていたそうですが、アメリカではカボチャのほうが手に入りやすいためカボチャになったそうです。
ジャック・オー・ランタンが飾ってある家を目印に、子どもたちは
「トリック・オア・トリート(お菓子をくれないと悪戯しちゃうぞ)」と
声をかけ、お菓子をもらいに行くのです。
ニューヨークではハロウィン前からすでにさまざまなイベントが繰り広げられ、ハロウィンムードがマックスになる10月31日当日は、ニューヨークビレッジのハロウィンパレードで最高潮に盛り上がります。
毎年、大人も子どもも本気で仮装する面白いイベントです。
ニューヨークのハロウィンパレードは毎年テーマを決めて開催しています。
そのテーマを意識して仮装をしてくる人もいますが、基本自由なので、みんな思い思いの仮装をして集まってきます。
世界各国の人が集まるパレード、仮装のレベルは世界一なのでは!
そんな大賑わいのパレードは、夜の7時からスタートして夜中まで続きます。
また、ニューヨークは愛犬家が多いので、なんとワンちゃんのパレードもあるんです。
なかでも有名な「トンプキンズ・スクエア ハロウィン・ドッグ・パレード」は参加登録などは不要なので、開催時間内であればフラッと来て楽しんでいるようです。
ショッピングモールやデパートでもトリック・オア・トリートイベントが開催されます。
ショップでは店員さんが派手なかつらや猫耳をつけてプチ仮装し、お菓子を配るサービスをしてくれます。
私はこの時期、お買い物帰りにスターバックスのハロウィン限定ドリンクをいただきます。
カボチャにスパイスが効いていて、とってもおいしいんです!
我が家はもう何年もハロウィンには参加することはなく、もっぱら見て楽しむ派。
スーパーには、小さいサイズや変わった形のカボチャのバリエーションが豊富なので、いくつか飾り用に購入します。
お菓子やスナックも調達して、ハロウィンにちなんだ音楽や映画を楽しむという感じです。
イベントに積極的に参加せずとも、イベントにちなんだエッセンスをちょっと生活に取り入れるだけでウキウキするもの。
自分に合ったハロウィンを楽しんでみてはいかがでしょうか?
平野顕子
料理研究家、スイーツ店「松之助」オーナー
京都の能装束織元の家に生まれる。47歳でアメリカ・東コネチカット州立大学に留学。17世紀から伝わるアメリカ・ニューイングランド地方の伝統的なお菓子作りを学び、帰国後、京都・高倉御池に「Café & Pantry 松之助」、東京・代官山に「MATSUNOSUKE N.Y.」と、アップルパイとアメリカンベーキングの専門店をオープン。京都と東京にはお菓子教室を開校。2010年、京都・西陣にパンケーキハウス「カフェ・ラインベック」をオープン。著書に『アメリカンスタイルのアップルパイ・バイブル』(河出書房新社)、『「松之助」オーナー・平野顕子のやってみはったら! 60歳からのサードライフ』(主婦と生活社)など多数。プライベートではひとまわり以上年下のイーゴさんと再婚し、サードライフを過ごす。
text/Emiko Yashiro(atrio)
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