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大人のおしゃれ手帖 10月号

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大人のおしゃれ手帖
2024年10月号

2024年9月6日(金)発売
特別価格:1480円(税込)
表紙の人:吉田羊さん

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大人のゆらぐ季節にもぴったり
体の巡りをよくする滋養のレシピ「参鶏湯」

大人のおしゃれ手帖編集部

参鶏湯は鶏のエキスを丸ごといただく料理

脇: まず改めて材料ですが、今回は丸鶏を使います。目安は1〜1.2 kgです。それからニンニク大3個、生姜スライス3切れ、もち米、高麗人参、ナツメ、クコの実、松の実です。今日は特別に、ファンギと呼ばれるキバナオウギの根っこを入れますね。より気を補ってくれます。
最後にクレソンを入れます。ニンニクは皮を剥いて小分けして、生姜は3ミリくらいにスライスしてください。餅米は軽く研いで水に浸しておきます。
次に丸鶏を洗いましょう。お腹に指を入れて、レバー状の血の塊、脂の塊を丁寧に取っていきます。さらに脇の下や足の付け根などを丁寧に洗います。

平: 愛おしいですね。

脇: 赤ちゃんを沐浴するように、優しく、丁寧に。

平: 命をいただいているということを実感しますね。

脇: 洗い終わったら尻尾を切り落とします。この部分は脂っぽいので。冷凍しておいて、別のスープに使ってもいいですね。さて、お腹の中に材料を入れていきましょう。

脇: まずはニンニクから。

平: 入れる順番の意味はありますか?

脇: 首の部分に穴があいているので、穴を塞ぐためです。次にもち米。最後に生姜のスライスで蓋をして、足をクロスして凧糸などで縛ったら準備完了です。

平: 鍋はおすすめはありますか?

脇: 今日は鋳物鍋を使います。おすすめは土鍋ですね。水分の蒸発量がほどよく、しっとり仕上がります。では鶏の背中を下にして鍋に入れて、高麗人参を入れてください。今日はファンギも。
そして水を鍋の八分目まで注ぎます。
火にかけて、沸騰して灰汁が出てきたら取っていきましょう。

*脇さんの「参鶏湯研究所」サイトでは丸鶏用、切身用のスパイスキットを販売。
手軽に始められるので要チェック!https://kitchenpharmacy.shop/

沸騰後、灰汁を取ったら…

脇: 灰汁を取ったら松の実を入れます。そして1時間煮込みます。

平: ナツメはまだ入れないんですね。

脇: 韓国では最初に入れるんですが、私は煮崩れないようにするため途中から入れています。

平: ちなみに丸鶏が手に入らなかった場合はどうしたらいいでしょう?

脇: 例えば手羽元と鶏もも肉を合わせて煮込むといいと思います。

1時間経過

脇: 追い水をして、塩を入れます。塩は大さじ1くらい。さらに30分煮て、ナツメを入れて30分煮ます。そのあと、くこの実を入れて、火を止め、クレソンを入れたらでき上がりです。

平: クレソン以外におすすめはありますか?

脇: クレソンは私のオリジナルで、韓国ではネギを入れます。私だったらセリとかパクチーとか。

平: スープを薄めにしたい時は、さらに追い水してもいいですか?

脇: 水を足したあと、15分煮れば大丈夫です。エキスが出てくるので。

全体で2時間煮たらできあがり!

脇: では鶏を切り分けていきましょう。まず二つに割って、手羽を取ります。そして、これが軟骨。これが胸肉。そして胸肉の内側にあるのがささみです。

平: 本当に鶏の命を丸ごといただくんですね。シンプルなスープなのに旨味が詰まっています! 餅米がトロ〜 っとしています。

脇: スープは多めに作ってタッパーに入れて冷蔵しておいて、夜食とか、朝食のときに、冷やご飯と卵を入れて雑炊にするのもおすすめです。

平: 暑いときに熱いものを食べるのも薬膳ですか。

脇: 熱いものを食べて、暑さを制すると言いますね。汗をかくと、体温も下がるし、デトックスにもなるし。そして、内臓を冷やさないというのが重要なんですね。冷えは、あらゆる病気の元ですから。
そして、女性は特に血。40代以降の女性にとっては特に。
血が足りないとネガティブ思考になります。普段だったら気にならないのに、最近落ち込みがちと気づいたら、血が足りてないってこと。ぜひ参鶏湯を食べて、血も補ってほしいですね。

〜 私へ贈るメモ 〜
「普段から体を整える食習慣を」

脇さんに出会ってから、作ってみたいと思っていた参鶏湯。
ゆらぎの季節は「未病」を気をつける意味でも、病気を起こさないための食事として参鶏湯は万能とあらためて思いました。
そしてなにしろ、おいしい! 何日でも食べられるってことは、私に合っているということ。
自分に向き合い、自分に足りないもの自分に合う形でプラスしながら、体の中からも整えていきたいです!

聞き手
フラワースタイリスト
平井かずみさん
全国各地で花の教室やワークショップを開催。雑誌、テレビ、ラジオなどで幅広く活躍し、〝日常花〟を提案。「seed」と名付けた新しい試みとして、「すぐそばにある自然の営みに気づくことで、私たち自身の感性を育む」ことをテーマに、2020年の末には花のタブロイド「seed of life」を、21年の5月にはウェブサイトを(www.seed-of.com)を、2022年2月にアトリエ「皓-SIROI-」を立ち上げた。


撮影/宮濱祐美子 文・編集/竹田理紀[mineO-sha]

大人のおしゃれ手帖2023年8月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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