【引田かおりさん】
〝食・住・衣〟が自分の優先順位。
機嫌よく暮らすための見直しを
快適に暮らすため、手間をかけるところと省くところは、年々変化していくもの。
おしゃれを楽しみ、素敵に暮らす方々に「身軽さ」を手にする方法を教わります。
今回話を伺ったのは・・・
ギャラリー&パン屋オーナー
引田かおりさん
2003年に「ギャラリーフェブ」、パン屋「ダンディゾン」を夫婦でオープン。現在は、ギャラリー近くに娘家族と二世帯で暮らす。著書も多く、最新刊は『たぶん だいじょうぶ』(大和書房)。
家事の重点を変えて心身の元気を保つ
20年前から夫婦ふたりでギャラリーとパン屋を営む引田かおりさん。
常に軽やかな暮らし方を模索し、今は限りなくシンプルになっている、といいます。
「例えば、アイロンがけが必要な服の洗濯はやめ、クリーニングに一任。中身(着る人)がヨレっとしてくるから、ピシッとしたものを着たいじゃないですか(笑)。年末の大掃除や日々の整理整頓を頑張ることもやめました。体調を崩したら本末転倒ですから」
暮らしのなかで、年々やめることが増えるなか、あえて手間をかけるようになったのがお料理。
「私の場合、食→住→衣の順で大事なので、ごはんを作りたくないなと思う日は、疲れがたまっているシグナルです。かといって、出来合いのものはなるべく食べたくないし、味に差がつくので、出汁だけはしっかり取るようになりました。おいしい出汁があれば、みそ汁も煮物も手間をかけずに作れ、体も整います」
料理
外食をやめ、家ご飯に。出汁から取るとやっぱりおいしい
「料理はシンプルに、その分、出汁を取るように。容器に昆布と干し椎茸、水を入れて冷蔵庫で一晩おけば、翌日、おいしい出汁が取れます」。
みそ汁や煮物がパパっとでき、素材の味が活きるやさしい味わいに。
手間をかけなくなったのはカレー。
「このペーストをみつけてから、このほうが簡単でおいしい!と」。
2 倍の水で薄めて15 分煮詰めれば完成。
収納
好きなもの、使ってみたいものは我慢しないで買うことに!
ほしい気持ちを大事にし、いい器に出合ったら我慢せずに購入。
食器棚がぎゅうぎゅうになったら整理のタイミング。
「ひとりでは大変なので、夫の力を借りて全部出し、棚板の拭き掃除がてら季節によって入れ替えています」
孫のおもちゃも“インテリア”と割り切る
以前は、孫が散らかしても、孫が帰るとすぐに原状回復していたという引田家。
「最近は“ま、いっか”の精神で頑張って片付けるのをやめました。レゴ教室に通う孫の先週末の作品も、よくできているので壊さずに飾っています」
洗濯
ピシッときれいに着たいものはすべてクリーニングへ
アイロンがけが必要なものは、長年お付き合いのある家族経営のクリーニング店にお任せ。
「週2で配達にきてくれて、新品みたいな仕上がりに。自分では、こんなにきれいにアイロンがけできませんから」
自分メンテ
マシンを充実させちょこちょこ家トレを
ジム通いは億劫で続かないと自宅を“ジム化”。
無理なく楽しく使えるよう、キッチン横や通路に「レッグマジック」(写真左)などさまざまなマシンを配置。
「気が向いたときに運動するのが私には向いているみたい。ちょこちょことマシンを使っています」
振動マシンはダイニングの横に。
「1日1 回は乗っています。揺さぶられると、巡りがよくなりコリもほぐれます」
化粧水の重ねづけが面倒になり、今は「ルルルン」のフェイスマスクを愛用中。
肌の状態に合わせて選び、朝晩3分間計って使用。
撮影/砂原 文 文/坂口みずき
大人のおしゃれ手帖2024年1月号より抜粋
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