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大人のおしゃれ手帖 5月号

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大人のおしゃれ手帖
2025年5月号

2025年4月7日(月)発売
特別価格:1480円(税込) 
表紙の人:吉瀬美智子さん

2025年5月号

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50代こそ効果が出やすい!
「快眠」が叶う生活習慣を実践しよう

大人のおしゃれ手帖編集部

今まであまり眠りに悩んだことがないのに急に寝つきが悪くなった、眠りが浅い、夜中目覚めて眠った気がしない……
実は50代はそんな悩みが急激に増える世代。
これからよりアクティブに活動するために快眠が叶う方法を考えます。

教えてくれたのは・・・
スリープコーチ
角谷リョウさん
エクゼクティブ専門のパーソナルトレーナーとしての経験から睡眠の大切さを知り、上級睡眠健康指導士に。大手企業などで累計6万5000人の睡眠改善をサポート。著書に『働くあなたの快眠地図』(フォレスト出版)など。


ルーティン化した日常が熟睡感のない眠りの原因

「実は、50代は睡眠に悩む人が急増する年代です」と、角谷さん。体が眠りを欲することを睡眠圧といいますが、50代は睡眠圧が低下。

「睡眠には昼間に学習したことを整理、定着するという役割があります。睡眠と日中の活動は裏と表の関係で、日中チャレンジをすればよい眠りが得られるし、良い睡眠が得られれば、日中は元気に活動できます。しかし、マンネリ化した日常を送りがちな50代ではその逆が起きているのです」。

単調な日常を送っている場合、そもそも脳にも体にも負荷がかからず、長時間の睡眠や深い眠りを欲さなくなります。熟睡感がなくなると、活動意欲も徐々に下がる……という悪循環に。
つまり快眠は、昼間どう過ごすかにかかっているのです。

「よく眠れないと人間はイライラするので、周囲の人間関係も悪くなります。一家の主婦が朝から機嫌が悪いと、家族のモチベーションも下がります。自分だけではなく、家族全員がいい1日を過ごすためにも、自分の睡眠を見直すことをおすすめします」。

快眠できれば脳の若さも保てる!

また、快眠かどうかで、今後のQOLが変わるという事実もあります。

深い睡眠は、アルツハイマー病の原因であるアミロイドβの除去に、もっとも有効。60代を超えても若い脳を持つ„スーパーエイジャー〝と呼ばれる人たちは、例外なく深い睡眠をとっています。

では、そんな深い睡眠をとるためには、何から始めたらいいのでしょう。

「昼間の過ごし方を変えることに加え、50代はまず睡眠環境の改善を。50代は環境で眠りの質が左右されます。また、オンオフのスイッチを切り替えるため、脳と体をリセットして眠りに向かうことです」。

ちなみに、50代は排尿を我慢するホルモンが減ることもあり、6割が夜間1回以上トイレに行っています。寝る前の水分調整、睡眠中体を冷やさないことも大切です。

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ルール1. 睡眠圧をアップする

新しいことを取り入れて筋肉にも負荷をかけて

睡眠圧の本来の意味は、「長時間起きていたり活動することで、睡眠物質がたまること」。
ただ50代は、起きているだけでは十分睡眠圧が高まらないので、体や脳になんらかの負荷をかける必要があります。

おすすめは、散歩ルートを変える、ランチで新しいお店に入ってみるなど1日ひとつ、新しいことを行うこと。
男性と比べ女性は、情報を得て柔軟に実践する人が多いのはよいこと。ただし、筋力が少ない分、体への負担は男性より減るので、ハーフスクワットなど、ごく軽い筋トレをとりいれて。

また、朝早く目覚めても、活動せずに布団の中でダラダラしていると体内時計がオンになりません。白湯を飲んで体を温めたり、散歩やストレッチをして、体内時計を動かしましょう。

「脳」に負荷をかける

初めて体験することの刺激が快眠につながる

流行りのサービスやアプリを使い続けてみたり、オンラインでできるライトな学習サービスをやったりと、新しいことに挑戦を。
これを機会に資格の取得や、趣味をはじめるのもいいでしょう。今まで経験のなかったものほど睡眠圧が高まります。

「体」に負荷をかける

スクワットやエア縄飛びがおすすめ

いつも歩いている人は歩数を増やす、ストレッチを習慣にするなど。取っ手だけの縄飛びを使うエア縄飛びは室内でもできておすすめ。
パーソナルトレーニングを受けたり、フィットネスジムに通えればなおよし。

膝や腰をいためないハーフスクワット

① 足を肩幅に開いてまっすぐに立つ。ひざとつま先はやや外向きに。手は前に水平に突き出し、背筋を伸ばす。

② 膝がつま先より前に出ないようにして、膝が45度くらいになるまでゆっくりおしりを斜めにおろす。

③ ゆっくり元の姿勢に戻る。


勘違いしている人も多い朝の習慣・新常識

朝が弱い本当の理由って? 朝イチのあの習慣がストレスに弱くなった原因? など。
良かれと思ってやっている朝の習慣を見直してみましょう。

● 血圧が低いから朝が苦手
→ 血圧より体温が問題
体温は寝ている間に低く、昼間活動しているときに高くなります。朝目覚めたときに体温があがらないと、元気がでなくなります。つまり、朝だるいのは、血圧より低体温のせいかも。部屋をあらかじめ暖めておく、温かい飲み物を飲むなどで改善します。

● 朝起きてすぐコーヒーを飲む
→ 起床1時間は避けて
目覚めの時、体内ではストレスに対抗するコルチゾールが分泌されます。本来、コーヒーにはコルチゾールを活性化させる効果がありますが、朝これからコルチゾールが出るときにコーヒーを飲むと、本来の分泌能力が低下。朝イチのコーヒーは避けましょう。

● つい二度寝してしまう
10~15分なら問題なし!
二度寝すると、幸福感を感じるβエンドルフィンが出るので、癒やし効果あり。ただし、あまり寝てしまうとコルチゾールやセロトニンの分泌に影響が出るので、起きた後つらい場合が。
二度寝は長くても15分程度にとどめて、三度寝、四度寝はしないこと。

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ルール2. 寝る前に体をリセットする

ゆるい緊張が続くと入眠しにくくなる

眠りにつく前は体の緊張がとけて自然に体温が下がることで、入眠します。しかし、50代はハードな緊張もないかわりに、中途半端な緊張が続いてリラックスしにくくなる人が多いのです。そんな時は意図的に体のリセットを。特にデスクワークの女性に多い猫背、巻き肩タイプの人は、これらのストレッチが有効です。

力を入れずに背中がのびるタオルストレッチ

両腕でタオルを持つ。腕を上にのばし、肩幅よりこぶし1つ分広く、広げる。3秒間息を止めながら外側に力を入れる。

力をこめたまま、両手を少し後ろに傾ける。

丸まった背中をもとに戻すキャット&カウ

よつばいになり、手は肩幅、足は腰幅に開く。床を見て、息を吐きながら背骨を丸める。

息を吸いながら背骨をそらす。視線は天井のほうへ。

背中の深い筋肉をほぐすぐるぐる背泳ぎ

あぐらをかいて、両手を肩の上に置く。

右の肩と腕をぐるぐる回す。片方ずつ、左右交互に10回ずつ。

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ルール3 .寝る前に脳をリセットする

不安を和らげたり仕事モードをオフに

「不安や妄想が止まらない」「仕事モードから頭が切り替えられない」など、寝る前にいろいろ考えすぎると快眠の妨げに。
特に女性は不安を感じやすい人が多く、タッチングやタッピングで和らげるのが効果的です。
仕事モードをオフにするには、照明を白色系から暖色系に変えたり、物理的に頭を冷やすのがいいでしょう。

自分で自分をいたわるスージングタッチ

左の手首を振ります。

その手で右胸のあたりを、1~2分やさしくさする。そのときに、「今日もがんばったね」など、心の中で自分に声かけを。反対側も同様に。

思考のループを止めるのに役立つタッピング

指の腹を使って、こめかみのあたりをトントンとやさしく、20回ほど叩く。

耳の後ろも同様に20回ほど叩く。

終わったら、深呼吸を3回する。

仕事モードの切り替えに役立つ頭を冷やす

保冷剤やアイス枕を使って、頭の耳より上部分を冷やして。硬いと安眠できないので、冷凍庫から出して適度にやわらかくするのがコツ。


撮影/木村 慎 スタイリング/岩佐知布由 イラスト/はまだなぎさ 文/田中絵真

大人のおしゃれ手帖2023年12月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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