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2024年5月号

2024年4月6日(土)発売
特別価格:1360円(税込)
表紙の人:南果歩さん

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今すぐ実践できる!
3つのポイントで腸活効率アップ

大人のおしゃれ手帖編集部

肥満や生活習慣病の予防から、美肌づくりまで、驚くべきパワーをもつ腸内細菌。
せっかくのパワーは最大限に発揮してもらいたい!
そこで効率的な腸活の3つのポイントを、國澤さんに教えてもらいました。
どれも難しいものではないので、ぜひ取り入れてみて。

菌が作り出す成分で健康を保つ「新腸活」!

効率的な腸活のポイントは3つ。
後に紹介するポイントの1と2は有名ですが、ポイント3の「ポストバイオティクス」とは?

「腸内細菌が生み出す有用成分のこと。
代表的な『短鎖脂肪酸*』は免疫の働きを整え、肥満や生活習慣病を防ぐなどの働きをします。
ただしこの成分は1つの菌で作られるのではなく、”ある菌が生んだ成分を、また別の菌が使って生み出す”など、多様な菌の活動が連鎖して初めて生まれるもの。菌の多様性を保つことが大切です」

* 有機酸の一種で、酪酸、酢酸、プロピオン酸の3つがある


〈ポイント1〉いい菌をとる

納豆やヨーグルト、キムチ、チーズなど発酵食品に有用菌が多いというのは有名ですが、とり方にもポイントが。
「食べた菌がそのまま腸内にすみつくわけではなく、腸を通過する数日から1週間の間に、腸内環境の改善をサポートするので、毎日コンスタントに食べましょう。
また食べ方によって菌が死んでしまう場合もあるので注意を。ただ、死んだ菌も有用菌のエサになるなど、腸内環境の改善には役立つので、神経質になりすぎなくてもOKです」

「ヨーグルト」
朝イチは避けて! デザートや夜がベスト
「朝イチの空腹時は胃酸が多く分泌されていて、とった菌が死滅しすることも。働いてほしい菌が含まれたものは、食後のデザートや食間にとるのがおすすめです」。
また、ヨーグルトなどは、夜寝る前に摂るのも◎。
睡眠中は腸の働きが活発になるため、いい影響が期待できます。

お酢との食べ合わせに注意
酢は酸性なので、酵素の働きを抑えることがあります。
発酵食品にお酢を加えて料理する場合などは、調理の早い段階ではなく、ポストバイオティクスが作られた後でのほうがよいでしょう。


〈ポイント2〉いい菌を増やす

有用菌を増やして腸内環境を整えるには、彼らが好む“エサ”を与えることが大切です。
代表的なものは「水溶性食物繊維、難消化性オリゴ糖、レジスタントスターチ」の3つ。
「“エサ”が不足すると、菌たちは腸の粘膜を覆う粘液を食べてしまい、有害物質が腸から血液中に入ってしまうことも。“エサ”になるものも毎日十分にとりましょう」

〈水溶性食物繊維〉
オートミールの原料となるオーツ麦や、大麦、納豆、全粒小麦、海藻などに豊富。
食後の血糖値の上昇を抑える働きもあります。

〈難消化性オリゴ糖〉
オリゴ糖のうち、分解されずに大腸まで届くのが難消化性オリゴ糖。
バナナ、玉ねぎ、ゴボウ、大豆・大豆製品、牛乳などに豊富です。

〈レジスタントスターチ〉
ご飯が冷えると生まれるレジスタントスターチは食物繊維と同様に働き、腸内細菌のエサに。
豆類やイモ類にも含まれています。


〈ポイント3〉ポストバイオティクスを利用する

菌がエサを分解して作る「ポストバイオティクス」。
更年期症状を和らげるとされる「エクオール」もそのひとつです。
また、ストレス緩和や睡眠の質を高める「GABA(ギャバ)」は脳内の神経伝達物質ですが、腸内でも乳酸菌やビフィズス菌が作っています。
ダイエットや美肌にかかわるものも見つかっているので「ケアしているのに効果が出ない」という人は次の点を見なおしてみては?

ビタミンB₁を含む食物をとる

ビタミンB₁は菌が食物繊維を分解するときに不可欠な栄養素。
不足するとポストバイオティクスの産生にも影響を及ぼします。
豚肉や大豆、玄米に含まれるのでしっかり補給を。

美肌には青魚と納豆を。
納豆にアマニ油を垂らしても◎

青魚に豊富なオメガ3系脂肪酸には、免疫を整えて肌を健やかに保つ作用があります。
ただ、
その作用を発揮させるには納豆菌パワーが必要なので納豆と一緒にとるのが正解。
納豆にオメガ3の多いアマニ油やえごま油を入れても◎。

バランスの良い食事が “やせ菌”を増やす

“やせ菌”とも言われ、脂肪の蓄積を抑制するポストバイオティクスを生むのが「ブラウティア菌」。
この菌は、食事のバランスを整えると増えることがわかっています。
「〇〇ダイエット」などは逆効果に。


國澤純

教えてくれたのは・・・
國澤 純さん

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBI ON「ニビオン」) ヘルス・メディカル微生物研究センター長。第一線で活躍する腸内細菌と免疫の研究者。著書『9000人を調べて分かった 腸のすごい世界 強い体と菌をめぐる知的冒険』(日経BP)が好評。

<國澤純さんからメッセージ>
医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN:ニビオン)では皆様方から広く寄附を募っております。

当研究を応援したい・サポートしたいという方は、下記サイトをご覧いただき、ご支援を検討くださいますようお願い申し上げます。
Yahoo!ネット募金
「腸内フローラは宝の山~腸内細菌の持つ無限の可能性を人類が最大限活用するために~」

★今後、さまざまな健康や栄養についての情報を知りたい方はこちら


撮影/木村 慎 イラスト/堀川直子 文/寺本 彩 協力/UTUWA

大人のおしゃれ手帖2023年8月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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大人のおしゃれ手帖編集部

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