【大沢たかおさん】「大人になりきれない人が多い日本で大切なのは、孤独を恐れすぎないこと」/Amazonオーディブル『走ることについて語るときに僕の語ること』インタビュー
「気を遣ってうまくやる」ことが、大人じゃない。孤独を怖がらずに自分を突き通す大切さ
俳優としてのキャリアも30年、近年では映画作品のプロデュースも手がける大沢たかおさん。そんな大沢さんに、本誌の名前にちなんで、「大人」の定義を最後に伺いました。
「村上さんは、まさに大人だと思うんですよ。自分の価値観を持っていて、自分の行動に責任をとっていますよね。大人を定義づけるとしたら、自分で自分の責任をとれる人だと思います。でも、責任をとれる人は実際少ない。同時に、自分の意見や自分の価値観がない人も多い気がしています。大人になりきれない人が多い、この国の特徴だな、と。周りの人を気遣って、人とうまくやることが“大人”の定義じゃないと思うのですが、日本ではそう考えている人が多いのかな。でも、僕自身も含めて、大人になることは大事だと思うんですよね。若い子たちや子どもたちなど、次の世代に何を残せるのか考えることも、大人の役目だと感じています」
大人になるためには、「孤独になることを怖がらないこと」と、力強く語ります。
「孤独になりたくないから、ついつい人に合わせてしまいますが、人は死ぬ時に一人だと考えるとそもそも孤独な生き物なんです。僕は30年この仕事をやっていますが、20代で自分の事務所を立ち上げて、当時は前例なんてないから、まぁ苦労しました(笑)。最初の10年は疎外感を感じることがありましたが、でも、孤独で寂しいと思ったことは1回もなかったです。なぜなら、自分は間違ってないと思ったし、自分が正しいと思うことを突き通すことが大切だと思ったから。誰かに嫌われても自分のことを貫くこと、やったことに責任をとること、誰かのせいにしないことは、怖いことでもあるけど、大人になるためには大事なことなのかもしれないですね」
PROFILE:大沢たかお
おおさわ・たかお 3月11日生まれ。東京都出身。1994年、フジテレビ系ドラマ『君といた夏』で俳優デビュー。以来、映画・ドラマ界において幅広い活躍を続けている。2023年の出演作は、映画『キングダム 運命の炎』『沈黙の艦隊』、フジテレビ系「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」。
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『走ることについて語るときに僕の語ること』
1982年秋、専業作家としての生活を開始したとき、村上春樹は心を決めて路上を走り始めた。それ以来 25 年にわたって世界各地で、フル・マラソンや、100 キロマラソンや、トライアスロン・レースを休むことなく走り続けてきた。旅行バッグの中にはいつもランニング・シューズがあっ た。走ることは彼自身の生き方をどのように変え、彼の書く小説をどのように変えてきたのだろう? 村上春樹が書きおろす、走る小説家としての、そして小説を書くランナーとしての、メモワール。2023年12月22日(金)配信予定!
撮影/吉松伸太郎 文/杉嶋未来
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